第126章

ジェームズに、私はヘンリーから一度だって贈り物をもらったことなどないと言いかけて、唇を開く寸前でその言葉をのみ込んだ。ふいに思い出したのだ。あの日、病院のウィリアムを見舞いに行ったとき、ヘンリーは上品に包装された箱を私に差し出し、しかも謝ってくれたことを。

そのとき箱の中身が、イザベラが交流サイトで見せびらかしていたジュエリーセットとまったく同じだと気づいた。私は、あのろくでなしがただ同じものを二つ買って、ひとつはイザベラに、もうひとつは私をなだめるために寄こしたのだと思い込んでいた。けれど今になってわかった。イザベラのセットを選んだのは、実はヘンリーではなくジェームズだったのだ。

その瞬...

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